競輪学校を受けようと思った時の状況
私は、どうしてもオフィスでただ事務作業をするような普通の会社員になりたくなくて、
見た目と声質を活かして声優をしたいと思った、にも関わらず
そのレッスン費を稼ぐために派遣社員としてオフィス業務をしている。
という本末転倒としか言い様のない状態を騙し騙し2年ほど続けていたが、
いい加減うんざりしていた。
声優事務所には所属していたものの、仕事は一切ない。
弱小の声優事務所というものは、他の芸能全般の事務所と違い、所属している人に仕事をくれない。
技術が足りないからすぐには現場に出せないけど、君には光るものがあるから、うちで頑張って勉強してね?という名目で大量に人を囲い、レッスン費を巻き上げるのである。
それを知っていたので、事務所から仕事を貰うことはあてにせず、
自分で別途ボイストレーニングに通い技術を磨きつつ、
所属という肩書きがなければ行くことが出来ないオーディションを狙って所属していた。
が、オーディションの話すらまったくくれないハズレ事務所だった。
平日の昼は派遣社員として仕事をして、夜にボイストレーニングに通ったり、ブースを借りて練習したりし、休日はワークショップという生活。
節約にも限界があり、レッスン費を稼ぐためにシフトを増やし、そして肝心の練習時間が減るという悪循環。
一向に成果が見えず、もともと地道にコツコツ練習するタイプでもないため、モチベーションの低下でどんどん惰性になっていった。
一旦すべてリセットしたいと思って、事務所も仕事もボイトレも辞めることにした。
事務所は決めて早々3月に辞め、会社は少しお金を貯めるのに秋口に辞めようと決めた。
会社員にだけはなりたくない
私は、共働きのサラリーマンの両親を見ながら祖母に育てられた。
忙しい部署に移動になると深夜遅くに帰って来てくるので顔も見られなかったり、
定時で帰ることは少なく何かしらのサービス残業していたり、
基本的に私たち兄弟が夕飯を食べ終わった後に帰ってきて仕事の愚痴を言ったりする。
そんな両親を見ていて、
どうしても、会社員にだけは、絶対に、何がなんでもなりなくない!
と幼心に思うようになった。
夢と本当の願い
会社員になりたくないから、と昔からずっと会社員以外の職に就こうと考えていた。
両親には常に反対され、夢を見てるんじゃないと言われ続けている。
(いまこの記事を書いている時もケンカ中だ)
そもそも自分は本当に研究者になりたかったのか、
声優になりたかったのか。
よくよく考えると違うような気がした。
何かになりたいと思った時、その陰で本当に願ったことはなんだったのか。
考えに考えた末にたどり着いた答えは、
自分が思う理想の自分になること
社会的に認められること
という2つだった。
身も蓋もなく言ってしまえば、エゴと承認欲求の塊である。
じゃあそれを満たすために何をしようか
新たなアプローチを探しているなかで、『競輪選手』を思い出した。
競輪も、れっきとしたプロスポーツでありオリンピック種目にまでなっているので、
選手になって活躍できれば社会的に認められるはずだ。
それに、その前段階の競輪学校では食事と運動を管理をされて、身体を作り変える。
大学生で一人暮らしを始めてから標準体型まで痩せ、せっかくだし腹筋割りたい、筋肉付けたいと言い始めて早8年、
体脂肪率は揺り戻りがありながらも徐々に下げていっているが、自分が思う理想のボディラインには程遠く、
もういっそどこかで強制合宿して食事と運動を管理してくれないかな、
と時々考えていたので、競輪学校での一年の合宿生活はライ●ップとしても打ってつけではないか。
そして結論に達した
競輪学校には選考試験があるので、
もしも、大して準備も練習もせずに受かることが出来たなら、
もうここで修行せよというお告げ、八百万の神々のお導き、そういう天命なのだと思おう。
(私は何の宗教にも入っていませんし、入る気もありません。)
ギャンブルのためのスポーツ選手らしく、天に運を任せ、
ともかく受験してみることにした。
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